ア○ホテルのカイダン

 

大阪駅近くの○パホテルに泊まった時の話。

10時半から脱毛サロン行くつもりだったのに予約ができていなかったらしく、チェックアウトを1時間延長して、再び寝ることにした。

すると夢か現か幻か、人の入ってくる気配で私は目覚めた。入り口から足音が近づいて来るのが、分かる。うわ〜、絶対誰かいるじゃん、何てことを思う。でも、不思議と目が開けられなかった。金縛りのような感じだ。実際、手足を動かそうとは試みなかったが、目は開けられなかった。

もう一度、人の気配がした。近づいて来るのか遠ざかって行ったのかまでは分からなかったが、やはり足音のように感じられた。

私は頑張って起きようとした。そのまま目を閉じてた方が良いんでないの、と考えられるぐらいには思考に余裕が出ていたが、目を開けようとした。開こうと思っても、薄目が精一杯だった。おめめぱっちりにはならなかった、眠気がせいか。

薄目から見た部屋の景色は何ら変化なかったように思えた。影のような存在があったかもしれないが、例えそうであれ、それは想像の産物だったように思う。

そんでその隙間から下界を認識しようとした瞬間、上に落ちるような感覚に襲われた。上というよりは頭の方向に、と言うのが正確で、誰に引っ張られるような感覚ではなく、身体の全体がそちらの方向へ当然に、といった具合に。ウォータースライダーとか滑り台とか、そんな感じだ。

その後に私は目覚めた、何事もなかったかのように。そう言う夢を見たのだったのだろうか。超常現象的な片鱗に触れたのだろうか。チェックアウトの延長に気が付かずに、清掃員の方が入ってきたのかな、などと思ったりもしたが。生きてきて初めての経験でありました。

 

明日から新しい職場だ、不安だ。なるようになる。早く明日がおわりますように。

 

追記

翌日、出社しようとしたら、家を出てすぐのところで蝿の群がった黒い子猫の死体が落ちていた、不吉か。しかし出社時間に誤りがあったようで、すぐに帰宅することになるのだが。帰り道ではもうなくなっていた。その間約20分程。本当に存在していたのだろうか、悪夢はまだ続いているのかも知れない。